Stories

はじまり

やっと、最初の1記事目。

10年くらい前から自分のホームページをつくりたいと思っていて、
無料ブログのアカウントを作ってみたり、知り合いに話してみたり
実際にすこし動いてみたりしたこともあった。

でも、結局いつも途中でフェードアウト。

こうして完成するまでにとっても時間がかかったけれど、
きっとこのタイミングが必然だったのかな、と思う。

今年の3月ごろ、中学時代の同級生が、ライターのお仕事で声をかけてくれた。

連絡を取るのは相当ひさしぶりで

アパレルの仕事をしていたと思ったら、いつのまにかWeb制作の仕事をはじめていて

最近独立をしたんだそう。

ちょうど、「今年こそは本腰を入れてホームページをつくりたい」と思っていたところで、
そのまま相談にのってもらい、4月ごろから少しずつ話が動きはじめた。

「どんなサイトにしたいの?」「広告は入れる?」

ヒアリングの時点で明確なイメージはあったから、そのまま伝える。

「広告を入れたらモチベーションが下がるから、ぜったいに入れたくない」
「デザインは、静かで、素朴で、文学的な雰囲気がいい」

イメージを伝えるために、音楽でたとえた。

「BGMは、Haruka Nakamuraさんの、”あくる日”と”新しい朝”ね」

「・・・BGM?」

怪訝な顔をされたので、補足。

「あ、実際に音をつけるわけじゃなくって、そういう雰囲気にしたいってこと」

早速YouTubeで検索する彼。

曲を聴いてすぐに「わかった」と言ってくれた。

音楽って、すごい。
かたちのないイメージを、こんなふうに伝えられるんだなあ。

伝わるかどうかは、相手と自分の感性の近さにもよるのだろうけど。

それから何度も何度もやり取りをして、
こだわりの強いわたしの細かい修正にも忍耐強く対応してくれ、
ようやく11月に完成したのでした。

ほんとうに、イメージ通り。
居心地のいい自分の家ができたような気分だよ。
どうもありがとう。

やさしい手書きの題字は、
イラストレーターの花松あゆみさんに書いていただきました。
物語を感じさせる花松さんの作品はどれも素敵で、
ホームページの題字を見るだけでもなんだかときめいてしまう。

今は、SNSでなんでも気軽に発信できる時代。

だからこそ、わたしはこの場所をゆっくり育てていきたいし、ゆっくり伝えていきたいと思う。
手紙のようなスピードで。

誰かを想いながら手紙を書いて、相手が受け取って、好きなときに読んでもらって。
そういう時間のゆとりと、手書きのあたたかさが伝わるような距離感が

わたしにとっては心地よいから。

そんなかんじで、記念すべき10年越しの1記事目です。
12月は仕事がたて込んでいるけれど、ぽちぽちと、マイペースに書いていけたらいいな。